通販の写真では、蛍光色が美しいマメスナギンチャクの個体でしたが、実際に購入してみると色あせた個体に見えることがあります。これはLEDのUV光(紫外線)を当てることで写真のような美しい色合いを醸し出すことができるのです。サンゴの色揚げでは栄養フードを利用することや水質の改善等もありますが、ここではUV光での色揚げに着目します。
¶ 水槽の自然な環境で色揚げするUV光
サンゴがUV光に当たると蛍光色を発光する個体があります。自宅のアクアリウムでは、マメスナとアワサンゴが顕著です。UV光に反応する理由は諸説ありますが、サンゴが紫外線で緑色に光るのは褐虫藻を呼び込むためだと言われています。
カメラの光センサーと人間の目は反応する範囲が異なります。通信販売のサンゴの色鮮やかさは、カメラだから写せる色もあります。下の写真はサンゴの蛍光を促進するLEDスポットライトです。実際の色と近い感じです。
UVや青色だけの光で、サンゴを飼育することができません。システムLEDを使って、フルスペクトラムの光で色揚げを調整します。UV光を照射して直ぐに蛍光するアワサンゴや、数時間で色揚げをしたマメスナがあり反応は様々です。サンゴがUV光で色揚げ(蛍光)するのは、与えられた光に合わせて光を吸収(反射)するために蛍光色を発光しているのではないかと考えています。サンゴは、光の他にも水質がよければ発色もよくなります。
購入前に見た通販の写真は、カメラにカラーフィルターを付けているので、美しい色を醸し出すことができるようです。フルスペクトラムのシステムLEDでも機種によっては、色揚げが十分にできない場合があります。別に補助ライトとしてUV光のLEDを設置することで綺麗なサンゴになります。
色上げは、光を当てた時の一時的なことでなく、育てていると美しい色に変わっていきます。ショップでもブルーの色に調整しています。白昼色は、水槽が明るくなるのですが、サンゴが褐色になるだけでなく苔が発生するので敬遠されています。ポイントは青色にするのと、光を強くし過ぎないことです。
¶ 水質の改善でも色揚げができる
最後に、光以外の色上げはの要因では、水質の改善があります。水質が良くなると発色が良くなります。逆に硝酸塩やリン酸塩が多くなると、サンゴの褐虫藻は栄養として取り込んで肥大化します。褐虫藻の色は、地味な褐色なのでサンゴの色も褐色になってしまうのです。
サンゴの発色は、健康のバロメーターのようです。