水槽の管理

デトリタス(魚の排泄物や残飯の一部が分解されずに残ったもの)

水槽のコケやシアノバクテリア発生の原因になるデトリタス。タツノオトシゴなどの海水魚の病原体の温床となり、サンゴの骨格形成を阻害するリン酸塩の原因にもなります。アクアリウム成功のためには、優先して取り除くことが必要です。

リフジウム水槽の底のデトリタス

タツノオトシゴや熱帯魚を飼育で、病気になって死亡する主な原因として考えられるのが底砂に溜まったデトリタスです。魚の排泄物や残飯、微生物の死骸は、直ぐに分解されますが、一部の植物繊維や多糖類が残ります。この分解されていないものを、アクアリウムではデトリタスと呼んでいます。

デトリタスには、デトリタスを分解する微生物や細菌が繁栄しています。最終的にデトリタスは、分解されますが、そのスピードを上回ってデトリタスが蓄積されるのです。

デトリタスは、淀みにたまり病気の温床になります。重ねて、水温や水質の変化が大きいと魚のストレスになり病気になるのです。

水槽の底砂(サンゴ砂)に溜まった残飯や排泄物が分解されるとリン酸塩を発生します。リン酸塩は、サンゴの骨格形成で必要なカルシュウムの吸収を阻害します。

デトリタスは、海水魚を飼育すると必然的に溜まってくるので仕方ありません。そのために定期的に掃除をすることが必要になります。リフジュウム水槽の底砂(サンゴ砂)を入れている方が多いと思いますが、自宅ではデトリタスが溜まるので、ライブロックや超粗目のサンゴ砂を入れています。(写真ご参照)

デトリタスが増えると、コケやシアノバクテリアが増加します。リフジュウム水槽では、デトリストはきれいに取り除きますが、コケは取り除かないよにしましょう。微生物が住み着きいい環境を作ってくれます。

また、水槽の底砂の厚さは、浅くして(1cm程度)、細目のサンゴ砂を敷くのがいいようです。パウダーは通気性が悪いことと、掃除が難しいのでお薦めできません。

水質が悪化すれば、先ず最初に 濾過槽・水槽・リフジウム水槽のすべてのデトリタスを掃除することが、サンゴ礁や海水魚を長期飼育するための大きな要因になります。