サンゴに必要な水流についてをご紹介いたします。サンゴを飼育するためには、水質・照明・水流の3つの要素が基本ですが、アクアリュウムの初心者の方には、特に水流についてはないがしろにされていることが多いです。いい水流を作る
ためには、1台のコントローラー付き水流ポンプを用意するだけで解決しますので、是非、ご検討してみて下さい。
■なぜ水流が必要なのか? 主な理由は次の3つになります。
① 水槽の淀みに微生物の死骸や糞などの微細な有機物粒子(デトリタス)が溜まり、病気が発生することがあります。サンゴは自分で動くことはできなので適切な水流が必要になります。「ろ過の効果のアップ」
② サンゴは粘液を出してコケや汚れを剥がしたり、体の中で余分な褐虫藻を吐き出します。水流がなければ、粘膜に体が覆われて衰弱していきます「サンゴの洗濯」
③ プランクトンや有機物を捕食で補なっているサンゴにとって水の流れが餌を運ぶ
ので、光合成を行わないトゲトサカは、より強い流れの場所の方が沢山餌を捕食できるのです。流れが弱いと、トゲトサカは小さくしぼんで、流れが強くなるのを待っています。「サンゴの捕食」
¶ 水流を作るポイント
ピンポイントの水流は、サンゴも海水魚も苦手です。サンゴの共肉がめくれてしまいます。また、LPS(ポリプの大きいハードコーラル)の触手が倒れているというのも水流が強すぎます。強い水流や、ピンポイントの水流は、サンゴにダメージを与えてしまいます。
サンゴは、リズムのある水流を好みます。水流にリズムを付けることで、水槽全体に太い水流が行き渡るようにします。水流を作るポイントは、できるだけ水流の面積を広げてランダムな流れを作るようにします。サンゴには直接水流を当ててはいけません。
¶ 設置方法
・水槽の壁面に水流を当てて、水流を拡散させてから分散させる
・水流を水面に向けてポンプを上向きに設置する
・新し水が流入する排水口側に水流ポンプを取り付ける
浄化された新しく新鮮な水を水面と壁面に向けて槽全体的に行きわたるようになります。
これができるようにするためには、強力なポンプが必要です。更に高いのですがコントローラ付きの水流ポンプ(サーキュレーター)が望ましいです。コントローラが付いている水流ポンプは、ある程度強力なポンプです。小さなポンプを複数設置するより効果的な水流を作ることができます。水流ポンプの取り付け方法は、吸盤ではなく磁石を選びましょう。
水流の設計は、ライブロックやサンゴの配置を考慮して、水流を決定します。