アクアリウムの設備

プロテインスキマーのレビュー

外掛式プロテインスキマーのレビュー

ベンチュリー式のゼンスイQQ1と、エアーリフト式のプロテインスキマー海道河童(大)

 

プロテインスキマーは、海水魚やサンゴを飼育するうえで必須アイテムです。バクテリアに頼らずにタンパク質を除去するので、アンモニア、亜硝酸塩等が殆ど発生しません。極端に言えば、少々のアンモニアはライブロックや珊瑚砂のバクテリアだけで分解することができます。

代表的な小型の外掛式プロテインスキマーのゼンスイQQ1が実売で約2万円、カミハタ海道河童(大)が約5千円です。価格差が大きいです。




QQ1の特徴は、ベンチュリー式(流速を増加させて泡を発生)
・メリット; エアーリフト式より、泡が小さくろ過能力が高い(海水を入れ替える期間が長くなる)
・デメリット; 水位が水槽の上面から35mm以内の制限がある

海道河童の特徴は、エアーリフト式(エアーストンで泡を発生)
・メリット; 価格が安い
・デメリット; ウッドストーンの交換が1~1.5ヵ月で必要
・デメリット; エアレーションが必要(音がする)

QQ1は、費用は1万円以上高いのですが、ろ過性能が大きく違うことと、ランニングコスト不要なこと及び、海水を入れ替える期間が長くなることを考えると、長期的に使えるQQ1をお勧めします。但し、水槽によっては、(一部のオーバーフロー水槽など)水位が35mm以上低くなる場合は、利用できないことに注意してください。

コーン型プロテインスキマーのレビュー

本格的に海水魚やサンゴを飼育するためには、コーン型スキマーしかありません。45~60cm水槽でオーバーフローを導入する場合は、QQ1の4倍程度の処理能力のあるナプコ インスタントオーシャン プロテインスキマー スキム2.0 S400が一番安価でした。交流モーターなので長期運用が可能です。1万円台の本格的なプロテインスキマーです。

¶仕 様
・適応水量:  400リットル
・寸   法:  W185×D150×H440mm
・消費電力: 7.5w(50hz) 5.5W(60hz)
・流 量:(約1200L/h)
・設置場所: 外掛けまたは、ろ過槽内)

価格が安いこともあり設計が大づくりで、本体を分解して掃除することができません。また、汚水カップを取り外す時も、リム回して外すので少し煩雑です。プロテインスキマーは、メンテナンス(インペラーを含む掃除)することで性能が持続します。生命を守るための重要ななアイテムなので、泡の調整と、メンテナンス(掃除)は、選定で重要です。ナプコ スキム2.0 S400を使用しましたが、7ヶ月すると泡の調整がシビアなことと、何度か機能していないことがあったので、もっとメンテナンス(泡の調整や掃除)が簡単にならないかと考えるようになりました。少しもったいのですが、Fish Street Storeから、コーラルボックスD 300プラスDCスキマー(CoralBo D300 Plus)を購入しました。

¶仕 様
・適応水量 : 150L~500Lの
・消費電力 : 4W~10W
・電  源 : 110V〜240V 50 / 60hz
・ポンプ容量: 400〜1200L/時
・サイズ  : 150×150×475mm

設置して1年ほど経過したCoralBo D300 Plus

コーラルボックスD 300プラスの仕様は、ナプコ スキム2.0 S400より少しいい位ですが、実際に使ってみると泡がクリーミーで、スキム能力が高いことが直ぐにわかりました。

左の写真は、設置して1年後のCoralBo D300 Plus

正直、買い替えは正解でした。2万円台半ばで購入でき機能の差が大きいです。先ずモーターが直流なので小型でハイパワー、更にモーターの出力も簡単に調整できるので、スキマーの泡の調整が簡単にできます。勿論、スキマーの分解も簡単で、メンテナンスは容易です。

水換えの直後は、プロテインスキマーは泡が直ぐに割れてしまい、スキームができません。しばらく(数時間ほど)経つとまたスキームできるようになります。

直流モーターは、交流モーターに比べて寿命が短いと言われていますが、別売のモーターと交換できます。サンゴ飼育のために最も重要なプロテインスキマーの選定は、メンテナンス性に優れたCoralBo D300 Plusのレベルのプロテインスキマーからスタートすること失敗も少ないと思います。他にも同等の製品はありますが、コストパフォーマンスは優れています。

最後にCoralBo D300 Plusにオーバースキム防止機能がありますが、これはカップに小型の水位センサーを設置して、カップの汚水が一杯になると止まる機能です。自宅ではホースで汚水を排出しているので利用していませんが、細かい設計がされています。

プロテインスキマーは、設置スペースが許す限り、大きいものを選ぶことがいいと思います。