タツノオトシゴをオレンジや赤、黄色にする

タツノオトシゴの殆どが、黒色やブラウン系である。その次に多いのが黄色。そして赤、オレンジ、白である。実際の販売価格では黄色は黒色の2倍強になり、オレンジ、赤になると3倍以上の値段で売られることがある。タツノオトシゴを色揚げして価値を高めることができないか?LEDを使って試してみる。

水槽の自然な環境で色揚げするために、赤色のLEDを照射して試してみる

泳ぎの遅いタツノオトシゴは、擬態や変色で身を守っている。観賞用のタツノオトシゴを変色させることで、鮮やかな色を楽しみたいものである。体の色をオレンジや赤色及び、黄色にするためには、次の様々な条件があるようである。

1.赤色の遺伝子を持っていない個体は、赤色にならない
2.温度が温かいと黄色くなりやすい
3.バックスクリーンを青色にしたり、青いバケツで飼育すると黄色くなる
4.周りの色や、照明の色に合わせて変色する
5.照明を明るくすれば鮮やかな色になる

これらのことは、試していないので本当かどうかは未確認である。色の鮮やかな熱帯魚の場合でも、暗いと色は薄くなり明るいと鮮やかになることは知られている。タツノオトシゴを変色させるためには、水槽の周りを青や赤の色紙で覆うことや、赤色のプラスチックのサンゴを水槽に入れることを思いつきましたが、本来のタツノオトシゴを見て楽しむ趣旨からは、少し違う気がします。

自然な環境で鮮やかなオレンジや赤を楽しむために、サンゴ用の青いLEDに加えて植物育成用の赤色のLEDを設置して1ヶ月様子をみることにしました。

植物育成用の赤のLEDを追加

少し赤みがある水槽。現在は青色LEDを追加しています(上のLEDの写真参照)

これで赤系のタツノオトシゴに変色すればラッキーです。尚、タツノオトシゴの種類は、ゼブラスナウトシーホースです。購入した時は、鮮やかな黄色でしたが1~2か月でブラウンに変色しました個体です。

購入した時は右上のイエローでしたが、1ヶ月程でブラウンに変色しました

赤色のLEDを設置してから2週間経ちましたが、未だタツノオトシゴの色は赤色に変化していません。青のLEDも一緒に設置していることで変色しないのでしょうか?

3週間経過しましたが、赤色に変色しませんでした。

赤色のLEDを照射してから3週間後のタツノオトシゴ(ゼブラスナウトシーホース)

少し黒っぽく(濃い茶色に)なっています。

タツノオトシゴ(ゼブラスナウトシーホースのメス)の転覆病
左は赤色LEDが当たった体で白っぽくなっている。は水面を向いた体の色で変化なし

上の写真は、転覆病?で水面を横向きに浮かんだタツノオトシゴ(ゼブラスナウトシーホースのメス)。左の写真は赤色LEDの光を多く浴びていますが赤色には変色しないで白っぽくなりました。

結局、飼育しているゼブラスナウトシーホースには、赤色の色素が遺伝子的に欠如していたのかもしれないと考え断念しました。(ゼブラスナウトシーホースには、赤い個体はないようです)

最後にタツノオトシゴのメスの転覆病は、オスの様にお腹をボールペンで押すなどで、空気を抜くことができません。細菌に感染したようです。なすすべがありません。(約一週間後に★になりました)

今度は、カリビアンシーホースで赤色に変色するか試しています。赤と青の植物飼育用のLEDを照射して2週間経ちますが変化がありません。通常のサンゴの飼育用LEDも一緒に照射しているため水槽全体の色は薄い青色です。少しくらい赤いLEDを照射してもタツノオトシゴは変化しないのでしょうか?

今度は、更に赤いLEDのスポットで照射しました。下の写真は、左が赤い色のLEDを照射した写真。右は、赤のLED+サンゴ用LEDの両方を照射。右の状態でタツノオトシゴの変色を観察してみます。

左は、赤色のLEDのみを照射。右は、赤色LED+サンゴLED

3日ほど経過したら、明らかにタツノオトシゴ(カリビアンシーホース)が少しだけ変色しました。

上の写真ではわかりにくいのですが、一匹だけが黄色くなってきました。色は鮮やかではありませんが、黒い色の部分がなくなっています。約1ヶ月程様子をみてみました。

今度は、全体が黒くなり、一部が赤くなったカリビアンシーホース
赤黒くなったカリビアンシーホース

結果は、写真の通りです。これは、赤いコケが付いたようです。3匹のカリビアンシーホースは、赤コケが付いたのか赤黒くなりました。赤のLEDで水槽が赤くなり美観が損なわれました。LEDを元に戻します。

同じカリビアンシーホース2匹を早朝見ると、白色に変色していました。一部が真っ白になっているのです。ライブロックに擬態したのか、暗いと白くなるのか? しかし、数分後に今までと同じ赤黒い色に戻りました。この変色は擬態なのか求愛なのかわかりませんが、短時間で色が戻りました。色が固定しないので意味がありません。

白くなったタツノオトシゴ


タツノオトシゴの色は環境によって変色しますが、赤や黄色の美しい色で固定するのは、遺伝が大きく影響するのではないでしょうか。結局、思ったような赤色にはなりませんでした。

最後にもう一回だけ、カリビアンシーホースの変色に挑戦することにしました。カリビアンシーホースは、太陽光に近い明るい照明の環境で、個体の特性により黄色や赤色に変色するといわれています。今度は、店舗用の高輝度LED(白昼色)で、タツノオトシゴの水槽を明るく照らしてみます。

サンゴ用のLEDは、様々な色のLEDを組み合わせて発光(フルスペクトラムを実現) していますが、あまり明るくなりません。 店舗用のLED照明は、サンゴ礁の飼育には向いていないと言われますが、 青色LED+黄色蛍光体(様々な色のスペクトラム発光)の構成で白昼色を実現しています。発光効率がいいので明るいです。店舗用スポットライトをネットで注文しましたので、届き次第 実験します。

タツノオトシゴの水槽に店舗用LED(35W)を照射
タツノオトシゴ(カリビアンシーホース4匹)

店舗用スポットライトが届いたので、早速設置をしました。白昼色の35WのLEDです。色は蛍光灯に近い感じです。これから1ヶ月照射して、タツノオトシゴの変色を確認してみます。(更にLEDを2台に増やして、2週間経ちますが変化がありません。赤色や黄色の色揚げは、意外と難しいです)

1ヶ月経過しましたが、変化はありませんでした。その影響で、光が強いので水槽のガラスに苔が直ぐにつくようになりました。タツノオトシゴの色揚げをする方法を熱帯魚屋に聞くと、「スクリーンシートと、底板を青色にして、光を明るくする」そして、エサは「クリーンブラインシュリンプ」にすることいいようです。ブラインシュリンプは、色揚げ要素のアスタキサンチンを含んでいるからです。クリーンブラインシュリンプには、DHAやEPAが含まれていることが確認できたので、冷凍ホワイトシュリンプから切り替えることにしました。

タツノオトシゴの色揚げ方法(結論)
 1.バックスクリーン、底板を水色にする
 2. 光を明るくする(太陽の光に近い色)
 3. ブラインシュリンプを与える
未だ、テストしていませんが実施に熱帯魚屋さんで行っている方法です。(一度テストして結果を報告いたします)

左は、これまでの水槽(バックスクリーンは黒色)。真ん中は、バックスクリーンを青くした水槽。右は、お店の水槽で水色のバックスクリーンと底板で育てています

お店(ペットバルーンさん)で販売されているカリビアンシーホース(上の写真の右)を見てきました。驚いたのは、水色の底板を敷いていたことです。販売されている個体は鮮やかな黄色を維持していました。オレンジの個体は完売したそうです。

カリビアンシーホースは、オレンジの個体が黄色くなることもあるそうです。早速 自宅の水槽に青のスクリーンを3面に張りました。さすがに水色の底板を敷くのはやめて、自然な感じのサンゴ砂を敷いています。(結果が出れば報告いたします)

色が変わったカリビアンシーホース

バックスクリーンを青くして、一週間で、大きいカリビアンシーホースだけ真っ黒から、薄い赤色(ピンク?)に変りました。もう一匹の小さい個体は、真っ黒のままです。一方、ショップのカリビアンシーホースは、鮮やかな黄色を維持しています。バックスクリーの色は青より水色の方が明るくて効果があるようです。更にサンゴ砂をやめて、底板を水色のものにすれば、鮮やかな色になるのではないでしょうか。

もう一度だけ、明るいバケツの中にカリビアンシーホースを入れてテストしてみます。結果はまたご報告いたします。

しばらく経つと色がまた黒っぽくなり、赤コケが付いてきました。周りを派手な色にすれば、タツノオトシゴも派手な色になるかも知れないと考えて、プラスチックのチェーンを入れていました。一週間程経っても変化がないので、今度は思い切ってオレンジのバケツに入れることにしました。

直射日光は、殆ど当たらない場所に、リフジウム水槽から水を引いて試すことにしました。3日経過しましたが、今の所変化はありません。色揚げの決定打がない状況が続いています。

結局、一週間程オレンジのバケツで飼育しましたが、逆に一番大きなタツノオトシゴは、黒くなってしまいました。尚、小さいタツノオトシゴ(カリビアンシーホース)は、購入時は、綺麗なオレンジと、イエローでしたが真っ黒です。

タツノオトシゴは、環境によって変化すると言われていますが、結局、自宅でコントロールすることができませんでした。今のところの有効策は、ショップの環境で水槽(底板も含める)を水色にして、黄色のプラスチックの鎖で飼育すると鮮やかな色を維持するのではないでしょうか。

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