自宅でサンゴやタツノオトシゴを飼育することは、癒しの空間が生まれることに加えて、生活のステータスにもなります。一方で、淡水魚に比べて生体が高価なことや、維持費も掛かることからアクアリウムの敷居を高くしています。
サンゴや海水魚を飼育するためにには、生体を死なせないことが最優先です。そして次に維持費や、飼育の手間を削減する大切です。このブログでは、サンゴと海水魚(タツノオトシゴ)を一緒に飼育する環境で、生体を長生きさせること、維持費を安くすること、そして世話を簡単にする工夫を紹介させていただきます。
数年前から自宅のタツノオトシゴと海水魚やサンゴの飼育についてのブログを作りましたが、試行錯誤とストーリ性がない内容だったので、改めて「タツノオトシゴの飼育とソフトコーラル」だけをまとめて編集することにしました。これからタツノオトシゴを飼育される方の参考になれば幸いです。
¶ タツノオトシゴの魅力:
タツノオトシゴの魅力は、熱帯魚に比べるとゆっくりした動きで癒されることではないでしょうか。また、エサを吸い付くように食べる姿や、求愛行動が楽しみです。水槽の環境が合うとタツノオトシゴは丈夫なので長期に飼育することができます。
¶ タツノオトシゴ飼育の概要:
タツノオトシゴが★になる理由の1つは、水質の悪化です。タツノオトシゴがじっとして水槽を泳ぎ回らないのは弱っている証拠です。2つ目の理由は、ワイルドの個体の場合は冷凍のエサをあまり食べてくれないので半年以上の飼育は難しいです。冷凍ホワイトシュリンプを少しは食べてくれるのですが長生きしませんでした。かと言って高価な生きたエサ(イサザアミやヨコエビ等)を与え続けるわけもいけません。ワイルドを育てるためには、海の水と生きたエサの用意できる環境が必要です。
【①水槽のメンテナンス】
生エサは海水が汚れるので、週間に一度水槽の1/3程の水替えが必要です。最初のハードルは、海水を効率よく作る方法です。1カップで丁度いい海水濃度になるバケツを用意すると素早く海水が作れます。詳細は「海水の作り方」を参照ください。
もう一つは、浄化設備のメンテナンス(水替や掃除など)が容易なオーバーフローが必要になります。長く飼育するためには、メンテナンス性がよくて浄化性能が高いことが大切です。勿論、海水ができている(バクテリアが程よく棲みついている)環境であることは言うまでもありません。
【②タツノオトシゴの選定】
様々なタツノオトシゴを飼育しましたが、自宅の環境で長期(半年以上)に飼育できるのはブリード個体になります。ワイルドは冷凍ホワイトシュリンプを食べる量が少なく数か月で(餓死?)★になりました。ブリード個体を選ぶとしたら、クロウミウマやカリビアンシーホース、ゼブラスナウトシーホース、シーポニーが流通しています。少し高くなりますが大きい方が育てやすいです。費用は、通販でペア―で1万円~2万円位です。
「繁殖を狙うなら」
繁殖を狙うのならゼブラスナウトシーホースがいいのではないでしょうか。理由は幼魚が大きいのでブライアンシュリンプを湧かして育て与えることができるからです。大型のタツノオトシゴは幼魚をたくさん産むので体が小さく、ブラインシュリンプより更に小さいワムシを与えることが必要です。ワムシの場合、エサ(植物性プランクトンのナンノクロロプシス)などを用意する手間が掛かります。この種は汽水でも生息できるのですが、塩分濃度が濃いいのは苦手ですので注意が必要です。そして個体にもよりますがタツノオトシゴは簡単に卵を産んでくれませんので、長く付き合うことも大切です。
「観賞用で選ぶなら」
カリビアンシーホースは、オレンジ、イエローなどバラエティーがあり沢山流通しています。但し、ショップでは綺麗でも自宅で飼育ているとオレンジやイエローがだんだん(3週間程で)黒や斑になる可能性が高いです。周りの色や照明だけでは綺麗な色を維持できません。自宅の環境で変色することを前提にすると、個人的には、中型のゼブラスナウトシーホースのイエローが綺麗(変色しにくく)でお勧めです。概ねイエロー(ホワイト)を維持してくれます。色はオスよりもメスの方が綺麗な傾向にあります。(自宅では底砂をブラックにするとイエローを維持してくれました)
【③設備】
最初からお金を掛けずに少しずつ水槽を大きくしたり設備の性能を上げようとすると、最初に高価なタツノオトシゴを★にしてしまい 結局 高くつくことになります。最初から大きな水槽で、濾過はオーバーフローで育てることがいいでしょう。その方が結果的に安くつきます。初期費用は、水槽、オーバーフロー濾過槽、クーラー、プロテインスキマーなどを購入すると最低でも10万円は必要でしょう。
【④環境作り】
初めて水槽を購入する場合は、水作り(バクテリアが程よく共存する海水環境)が必須です。そのためには水槽の立ち上げから2ヶ月以上は、安価で丈夫な熱帯魚(コバルトスズメなど)を飼育して水作りをしてから、タツノオトシゴを飼育します。